金融機関向け経営支援ソリューション

仮説検証型 経営支援ソリューション
「ALM3.0®」シリーズをご提供します

金融商品・サービスへのニーズの多様化や長期化する低金利による収益機会の縮小等、顧客行動や市場環境は複雑化しています。金融機関が適切にリスクをコントロールし、収益を拡充・把握していくために、ALM/リスク管理/収益管理に求められている役割は、より重要になってきています。そのため、柔軟な戦略分析および課題の把握により、運用の改善を実施し続けていくことが求められています。

当社経営支援ソリューションでは、経営戦略単位の収益性、健全性のシミュレーション・予実要因分析、戦略の変更に伴い管理項目や分析項目を任意に拡張可能といった特許技術を活用して、貴社のPDCA管理をご支援します。また大部分の処理は自動化しており、業務の高度化と運用負荷の軽減を同時に実現しています。

「ALM3.0®」の考えに基づいた仮説検証型の経営支援ソリューションは、50社以上の金融機関様でご採用いただいています。規制対応やALM/リスク管理/収益管理の垣根を越えた、経営者の判断を促す具体的な戦略立案およびその検証を支援する機能をご提供します。

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ALM3.0®とは

ALM(Asset Liability Management)はそもそも80年代の米国において金利が急上昇し銀行に大きな損失が発生したことを背景として、銀行の資産・負債両サイドを総合的に管理しなければならない、との発想から生まれたものです。ALMは、金融自由化後の日本にも導入され、時々の要望を叶える形で、その在り方および分析手法を進化させてきました。今日、金融機関経営はますます複雑化、高度化してきていることから、もはやリスク管理を主体とした考え方に留まらず、収益管理、マーケティングといった金融機関経営全体に対して回答を提供することが求められています。当社は、こうした要請に応える新たなソリューションとして、「ALM3.0®」を提案します。

ALM1.0
黎明期のALMであり、主にラダーと呼ばれる期落額の情報を基にした流動性管理と収益予測を主とした管理方法。
ALM2.0
近年のBIS規制(アウトライヤー分析)などに代表されるキャッシュフローと現在価値の情報を基にしたリスク管理を主とした管理方法。
ALM3.0
ALM/リスク管理、全社収益管理、営業店収益管理、マーケティング、時価開示等を一元的・統合的に管理し、部署間の情報連携により、ALMをベースとする金融機関の全社経営戦略を営業現場の活動に容易に反映することを目的とした管理方法。

金融機関向け
経営支援ソリューションシステム

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金融機関経営において取り組むべき課題は、ALM/リスク管理、営業店別・個社別の業績評価、マーケティング戦略等、多岐にわたります。これらの様々な課題を解決し、目標を実現していくためには、まずその基盤として、どのような目的にも使えるデータベースがなくてはなりません。そのデータベース上で、各課題に対応したアプリケーション群が整合性を持って稼動することが必要なのです。

当社は、こうした観点に基づき単一のデータベース上に、ALM/リスク管理ソリューション、収益管理ソリューション、時価会計ソリューション、戦略的ポートフォリオ分析という、4つのソリューションを稼動させています。

これらのソリューションは、複数のモジュールで構成されており、単一でも導入可能ですし、モジュールを組み合わせることで各金融機関のニーズに合わせた多様な問題解決法の提供が可能です。

1. 統合経営管理データベース: v-Core®

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従来のALMデータベースのように科目毎に集約したデータではなく、一件一件の明細をそのままデータベース化することにより、ALM/リスク管理/収益管理等の計算精度を格段に向上しました。

こうした観点に基づき単一のデータベース上に、以下の4つのソリューションが稼動しています。
加えてデータベース上に統合管理しているデータは明細単位で保持しているため、貴社のニーズに合わせた柔軟かつ機動的なセグメントでの分析が可能です。

  • ALM/リスク管理ソリューション
  • 収益管理ソリューション
    (営業店別・個社別業績評価・採算管理シミュレーション)
  • 時価会計ソリューション
  • 戦略的ポートフォリオ分析

当社の各ソリューションは、単一での導入でも、組み合わせての導入いずれも可能です。
またオンプレミス環境だけではなくクラウド環境にも対応しています。
貴社のニーズに合わせた多様な課題解決方法による業務運営サポートが可能です。

2. ALM/リスク管理ソリューション

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明細データベース上で稼動するソリューションのなかで、核となるのがALM/リスク管理です。
様々なモジュールからなるこのソリューションは、モジュールの組み合わせにより必要な機能のみを活用することができます。

《 ALM/リスク管理ソリューションの主要な機能 》

  1. 期間損益分析:v-Earnings

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    約定・口座明細毎のマチュリティラダーを作成し、ALM 勘定毎に集約します。マチュリティラダーはGAP 分析に反映されます。GAP分析を通貨毎に把握することにより、外貨ALMの実現を可能にしました。コア預金やローン商品の期限前償還等をマチュリティラダーに反映することにより、リスク要因分析を高度化しました。
    さらに、資金シナリオと市場シナリオに基づき、資金利益ベースの期間損益シミュレーションが可能であり、これにより実績値と予測値を加味したバランスシートの推移、期間損益の推移を各期間単位に取りまとめた着地予想や、中期経営計画策定をサポートします。

  2. 市場統合リスク管理:v-Risks

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    預貸に加えて有価証券市場も統合してVaR(Value at Risk)を算出するリスク管理モジュールです。金利・為替・株価の共分散を考慮したリスク管理(統合VaRの計測)を実現し、様々なリスクシナリオの下で現在価値への影響額をシミュレーションすることが可能です。
    VaR計測に当たっては、分散共分散法、モンテカルロ・シミュレーション、ヒストリカル・シミュレーション法の3手法による算出が可能であり、ポートフォリオ全体の金利・株価・為替リスクを統合的に計測することが可能です。

  3. 将来収益・リスク分析:v-Convergence

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    基準日時点のポートフォリオを基に、基準日以降の資金シナリオを反映した、将来時点のポートフォリオに対するVaRなどのリスク量計測を行います。また、v-Earnings<期間損益分析>での収益シミュレーションと上記の将来時点のリスク量を同一の市場シナリオ、資金シナリオに基づき計測することで、期間損益の増減と現在価値の増減を一元的に把握することができます。

  4. 有価証券損益算出オプション:v-Bond

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    債券の売買損益や償還差損益などをシミュレーションできるモジュールです。売買シミュレーションの結果は、v-Earnings<期間損益分析>での収益シミュレーションおよびv-Convergence<将来収益・リスク分析>でのシミュレーションに反映されます。有価証券に関しては、オプションとして償還予定額を算出するモジュールもあります。

3. 収益管理ソリューション

  • 部店別収益管理(実績):v-Performance
  • 部店別収益管理(予算):v-Budget
  • 営業店採算シミュレーション:v-Tactics
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金融機関経営において、収益管理はALMと並ぶ重要な経営管理の領域です。
v-Performance/v-Budget<部店別収益管理>では、科目別、部店別の収益管理に加えて、商品別、業種別、信用格付別など、様々な属性の切り口で収益採算を管理できます。
さらにv-Tactics<営業店採算シミュレーション>では、新規案件を登録でき個社別・店別で営業店・担当者による採算シミュレーションが可能となっています。また営業店での入力案件を積み上げた採算を収集してボトムアップで予算の作成もできます。
全社ALM戦略と個別営業施策を一体とした推進が可能となります。
当社が提唱する経営管理コンセプトである「ALM3.0®」を具現化し、これまでになかった価値を創造するものであり、システム技術について特許を取得しました。
【特許第5894629号、特許第6121017号、特許第6188849号】

4. 時価会計ソリューション

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上場している金融機関に対しては、金融機関に関する会計処理の改定(平成20年3月10日)によって、平成22年3月31日以降終了する事業年度末から適用になった会計基準に従い、預金および貸出金に関しても時価の開示が求められることになりました。
v-Value<時価会計>では、金融商品の時価開示に必要となる、信用コストを考慮した時価算出機能を提供しています。

5. 戦略的ポートフォリオ分析:v-Analysis

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金融機関の経営においては、もはやALMや財務会計・管理会計の数値を見ているだけでは十分ではない時代になっています。様々な切り口を工夫しつつ、データを分析することが、マーケティングの入り口になっているのです。
ここに、当社の明細データベースの大きな特徴があります。勘定科目毎にまとまったデータではなく、明細データを保有しているからこそ、様々な切り口での分析が可能となります。さらには、その分析はALMや収益管理とデータ面において整合的であり、例えば全社ALMの要請という大きな目標を満足するようなマーケティング戦略の立案すら可能です。
今後のシステム運用に求められるのは、単独の部門だけが活用するのではなく、経営者の判断を促し戦略立案およびその検証を行える機能です。これを用いて各部門が情報連携を行うことにより、一貫した考え方に基づく金融機関経営が行えるでしょう。

6. 各種制度対応等

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上記主要機能以外にも様々な機能をご用意しております。
また変化し続ける市場環境の中、当社ではその変化を察知し、各種報告帳票・IRRBB対応・新たな金融商品等に対して適応し、常に進化し続けるソリューションを提供していきます。

7. FISC基準に準拠した安全対策

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当社システムではサイマル・オペレーションによって複数部門で運用されることを想定しています。管理者承認によって異なる権限のユーザーを登録し、ユーザー毎のアクティビティを記録するなど、従来のID/パスワード管理に比べ、セキュリティ機能を強化しています。
また、完全Web方式の採用により、クライアントPCにモジュールをインストールすることなく、どの端末からもブラウザーのみで、システムを使用することが可能です。

経営支援ソリューション リリース情報

1988 PC-ALM 《第1世代》
1990 Balmstein (バーンスタイン)《第2世代》
1999 Bralms (ブラームス)《第3世代》
2003 e-Bralms (e-ブラームス)《第4世代》
2004 e-financial solution リリース 《第5世代》
(ALM、収益管理、プライシング)
2006 i-financial solution リリース 《第6世代》
(DB、ALM、収益管理)
2007 変動利付国債・CMS・リバースフローター対応リリース
2009 Vivaldi 《第7世代》
v-Value(時価会計)リリース
2011 v-Bond(有価証券損益算出オプション)リリース
v-Market(日次市場統合リスク管理)リリース
2012 ALM3.0®コンセプト発表
v-Core®(統合経営管理データベース)リリース
v-Prepayment(期前償還反映オプション)リリース
2013 v-Analysis(戦略的ポートフォリオ分析)リリース
2014 v-Performance / v-Budget(部店別収益管理)リリース
特許取得(2016年 特許第5894629号、2017年 特許第6121017号、特許第6188849号)
2015 v-Interface-S(信金共同センター連携)リリース
2017 v-Report-I(IRRBB規制)リリース
2018 Vivaldi Ⅱ リリース
2019 v-Risks-C(信用VaR計測)リリース
v-Tactics(営業店採算シミュレーション)リリース
2021 v-OIS(OIS商品実績対応)リリース
v-Risks-TP(TPベースリスク算出)リリース

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